対談企画

INTERVIEW



「働く」ってなんだろう・・・
「就活」がうまくいかない・・・

そんな働くことへの悩みを抱える若者への
メッセージや自身の体験談などを
「日本若者転職支援センター」のコンサルタント
鶴居さんを
お迎えし、お話を伺いました。

せたがや若者サポートステーション
相談員 早坂



—「働く」って なんだろう?

早坂:実は、私は大学のときは働くことをそこまで考えていなくて、進学を考えていたので、就職活動の時点で皆さんがどういうことを考えているのかというのは、正直わからないんですね。その点どうですか。

鶴居:そうですね、まだ子どもの頃は、学校を出て働かないことのイメージがなかなかつかなくて。必然的に自分もどこかの会社に就いて働くんだろうなというふうにずっと思ってきたんですけれども。私の場合、大学を卒業した新卒のときに就活でかなり苦労していますので、「働けない可能性もあるんだ」という恐怖を感じたのをすごく覚えています。ですので、学校を出てみんながみんな働くということが当たり前ではないということを感じましたね。

早坂:そうですよね。私も大学4年生で周りが就職活動をしているときに、そこから社会に出て行って、社会の一員になって働くんだなという漠然としたイメージがあったときに、自分がそういう一員になれるのかという不安も確かにあったなと、聞いていてちょっと思い出しました。だから、「働くこと」って確かに最初はプレッシャーというか。

鶴居:それができないと社会的にどうなんだろうというのがありますよね。

早坂:できないとどうなんだろうみたいな感じありますよね。

鶴居:今はどうですか、「働く」って。

早坂:そうですね、私は働くことを考えたときに、自分が興味があるというか、これをやりたいんだと思うことをやらないと絶対続かないだろうという確信があったので(笑)。そういう意味では、今は「働く」という感覚ではなくて、「やりたいことをやっている」という感覚で働いているのかなと思っています。だから、大学4年生のときに感じていた「漠然といつかはどこかに就職しなければいけなくて、社会の一員になるというプレッシャーの高いもの」ではなかったのかなという気持ちですね。

鶴居:なるほど、理想とする働き方ができていて、そういう内容ができている感じですかね。

早坂:はっきり言うと、こんなもんかという感じがありますよね。当初感じていたプレッシャーよりは、そんなに気負うものではなかったのかもしれない。

鶴居:これから就職する人たちも、ハードルの高さというのは結構感じていますよね。

早坂:ハードルの高さは感じていますね。社会的に求められているところが、このぐらいなのかなと感じてしまうのかもしれないですよね。「働くこと」ってどうなんですかね。 

鶴居:そうですね、私は販売職をしていたのですが、仕事していく中でより自分で必要としている人に対して、最大限のことをしたいと思い営業職をやってみたいと思いました。その中で人材業界に出会って、若者サポートステーション(以下「サポステ」)さんやいろいろな団体の方々とお話をしたり、色んなプロジェクトを運営して徐々にやりたい方向ができてきて。もともとこの仕事をしたいというのがあったわけではなく、働きながらみえてきたので、今やりたいことがない方でも就職をしてみるとできてくるというのもあります。 

早坂:確かにそれはありますよね。


就職活動の大変さってどんなところ?

早坂:まず、ここに入って自分ができるかという自信の部分もそうだし、ここで生活できるのかという生活面のこともそうだし、それが本当に自分がやりたいことなのかという、仕事に対する知識不足のところもそうだし、そういったことが総合的にあって、なかなか選べないというのはあったかもしれない。

 

鶴居:私は、自分のこれまでの経験が面接で評価されるのかどうか、市場で通用するのかどうか不安はありました。転職活動中は、ご縁がなかった企業もありましたが、今思うと、自分のことを知るきっかけにはなったと思います。

早坂:そうですよね。求人情報にある情報以外の、いろいろなものが毎日あって、そこまで理解できないというか、しようとしていない自分もあって、ここかなと思うところでもやっぱりうまくいかないというのはありますよね。

 

鶴居:働くことに前向きになれないというのはありますよね。


早坂:不安だった部分、そうですね。そういう意味では、私もまず自立支援のところに就職したときは、すごくたくさん数を受けたという感じはあったんです。やっぱりどうしても自分がやりたいということが合っているのかどうかというのも、できるかどうかというのも、生活していけるかというのも、結局は入ってみないとわからないと思っていて、だからその気持ちだけで乗り込んでいって、結果的に自分だけの問題ではないので、採用されて働いていくとそういう不安というのもなくなってきたという感じはしています。

 

鶴居:やっぱり新しい環境なので、やってみないと、というのはありますね。

 

—そもそもやりたい仕事がわからない。そんなときはどうしたら?

早坂:やりたい仕事がわかるほうが稀ですよね(笑)。なかなかわからないものですよね。私も対人援助の仕事というところだけは、なんとなく大枠では決めていたんですけれども、自分が就活してみると、援助の仕事の中にもいろいろな対象に対する援助があって、だからいろいろ面接を受けたんですよ。わからないからとりあえず行ってみようという感じで。でも、結局それで受けているうちに、相手のほうも判断してくれるというか、「この人はこの援助をやりたいわけじゃないんだな」とか「ここだと活躍してくれるのかな」というところで、自分で判断したわけではなくて相手からも判断してもらって、だんだんと枠が定まってきたみたいなところが、正直言うとあるのかな。

 

鶴居:面談をしていても、やりたいことがある人はほとんどいないなと私も思っていて、ただ自分自身も同じだったなと思います。(前職の)百貨店の販売がやりたかったかというと、すごいやりたかったかといったらそんなこともなく、ただ働く日々のことがあって、まずは就職してみてという形で働いていたんですけれども。やりたいなと強く思っていたわけではないけれども、やっぱり自分ができることが増えると自信にもなって、さらに上に行きたくて転職、という形なので、意味のないことはないかなと。まずできることで就こうという一歩もゴールにつながっているのかなとは思いますね。

 

早坂:あとは、お話を聞いていてもそうかなと思ったんですけれども、やっぱりその最初の一歩は、自分ではなくて他の人から導いてもらうことが今までの人生だと割と多いかなと思いましたね。

 

鶴居:確かに第三者の意見って参考になるし、だからこそこういうサポステさんやエージェントみたいなところも意見として取り入れてくれるといいですね。やりたいことというか、こういう状態でありたい、今後の人生こういうふうにありたいなど、そういうところに近づけるような、発揮できるような職場環境を探すということが一つかなと。

早坂:やりたいことがわからない方が大半なんじゃないかと思いますね。そもそも働くことに自信がなかったりするので、働くことに対する前向きな気持ちがほとんどない方のほうが多い気がします。やりたいことがあると、ある意味、働きたい気持ちの前向きさというのは出てくるんじゃないかなと思うんですけれども。やっぱり働くことに対するネガティブな考え方とか、後ろ向きな気持ちや自信がないという気持ちがあったりするので、やりたいことを考えられるというところ以前に、まず働けるかなという不安のほうが高い方のほうが多いと思います。

 

—やりたいことがわからなくてもサポステに来て大丈夫?

早坂:もうぜひ来てほしいですね。やりたいことが決まっていなくても、就職活動しようというふうに決めていなくても、いずれ自分が働けるようになって生活していきたいというような希望があるんだったらぜひ来ていただきたい。そのための面談や、プログラム、集中訓練二ヶ月で社会人・就活・社会生活に必要なことを身に付ける通所型のプログラム。今年度の第1回目は6/18(火)~8/9(金)実施)などがありますので。

早坂:働き方も一つじゃないです。いろいろな働き方でいうと、例えば在宅就労などもあると思いますし、あとは必ずしも正規雇用ということだけではなくて、派遣社員などいろいろな働き方があると思いますし、就職というのも一つのゴールであって、それ以外にもいろいろなゴールはあるかなとも思います。

—就活しても内定がなかなかもらえない。そんなときはどうしたら?

鶴居:なかなか内定が出ないとなると、弊社に来る方は自分のせいと思いがちというか、自分自身もそうだったので、結構ネガティブに捉えがちなんです。でも、企業の採用担当の方ともいろいろお話をしていくと、そのときの状況でたまたまご縁につながらなかったということが多いんですよ。なので、あまりネガティブに自分のせいだというふうに思わないでほしいと求職者の方に伝えたり、自分自身でもそういうふうに捉えるようにはしています。歩みを止めないということが大事なのかなと思います。

早坂:そうですよね、やっぱりサポステに来られる方だと、そもそも就職活動をするという一歩までが結構長かったりする方も多いので、そういう意味ではやっと踏み出した一歩なのに不採用ということでやっぱり拒まれたというような、自分のせいなのかなというようなところで、おっしゃるとおり本当に自己否定をしてしまう方がいるんですけれども。そういう方に対しては、それこそいろいろな状況があって、あなただけのせいではないからというところで、一歩を踏み出したところからまた留まってしまわないような。

 

鶴居:やっぱりそういう方が多いですか。

 

早坂:そうですね。応募できるようになるまでが割と長い道のりの方もいらっしゃるんですけれども、そこから採用されるまでがさらに次のステップとしてありますので。

 

鶴居:ただ、就職するまでの期間が長くて、割とそこからの面接などは意外とすんなりいったりする方もいますよね。そういうこともやっぱりいろいろ時間をかけてという方も多い感じですか。

 

早坂:そうですね、でも最近ですと、日本若者転職支援センターさんやわかものハローワークさん等にご協力いただいて、そこからさらにまた自分のやれそうなことや、やりたいことを見つけていて、比較的早く決まる方というのは増えてきているとは思います。そういう意味では、その方に対してサポステだけで関わっていくのではなくて、ほかにもいろいろな方に関わっていただくことで、その方もすごく前向きな気分になれるのかなというふうに思います。

 

—「就職してもすぐに辞めてしまう」。そんなときはどうしたら?

早坂:就労決定したあとについては、私たちは企業様とはあまりつながっていないので、辞めてしまった理由なども本人への聞き取りが中心になってしまうんですけれども。その点、日本若者転職支援センターさんのほうでは、どういったやりとりをされているんですか。

 

鶴居:そうですね、基本的には長期就労を目指してはいるんですが、過去に何回か短期的に辞めてしまわれる方というのは、どうしても相談できない方という傾向が多いイメージですね。一人で抱え込んでしまうタイプの方が多いので、もしかしたらどこかのタイミングで人事や私たちみたいなエージェント、第三者の方や友達など誰かに相談ができて、客観的にそれはこうしたほうがいいよというアドバイスをもらったり、何かそういうことで変わったのかなと思いますね。

 

早坂:本当におっしゃるとおりだと思います。しばらく会わない期間ができている間に「辞めてしまいました」ということもあったりするので。定期的に相談できる相手さえいれば、もしかしたらもうちょっと頑張れたのかもしれないなというのは思います。

 

鶴居:気付かないうちに不安が溜まってしまう人もいますね。こちらからちょっと連携をとることで防げる事例もたくさんあったので、相談がとても大事かなと思います。

 

早坂:そうですよね。まずはぜひ我々やいろいろな機関に気軽に相談にきてくれたらと思っています。
今日は貴重なご意見をいただきありがとうございました。




ご協力
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株式会社MAP